手術を勧めず患者さんを悪くする医師は手術で患者さんを悪くする医師と同等かそれ以上の責任がある

.16 2015 医師の選び方 comment(27) trackback(1)
 腰椎変性疾患では、手術をしたが患者さんの症状をよくできなかった、あるいは症状を悪くしてしまった医師が問題にされ易い。
その一方で、手術が必用な時期に至っていることを適切に判断せずに、患者さんを取り返しのつかない後遺症へと追い込んだ医師は問題視されることが少ないのは誠におかしなことと思います。

後に重篤な後遺症状を残さすに治すためには、神経障害が回復し得る段階で、手術が必用と判断し、手術を受けることを患者さんに勧める責任が腰椎変性疾患を治療する医師にあります。

麻痺が進み、足が動かなくなるまで保存治療を行った医師は、治療がもたらした不幸な結果に対して、手術で麻痺を起こした医師と同等かそれ以上の責任があると思います。なぜなら、麻痺が進むにまかせた医師は、患者さんに回復の機会を失わせたことになり、その判断責任は大きいと言わざるを得ないからです。
このことは通常、余り問題にされていませんが、私は重大な医師の過失と考えています。

手術で症状を悪くした医師の責任が問われるなら、手術が必用な患者さんに対して漫然とした保存治療を行い、後遺症をもたらした医師の責任も同様に問われるべきではないでしょうか。

手術治療を行う医師と保存治療を行う医師は患者さんの最終的な結果に対して同等の責任を負うべきと私は考えます。
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医師の選び方について、大変貴重な体験談を寄せて頂きましたので、ご紹介頂します。

.15 2015 医師の選び方 comment(12) trackback(0)
 医師の選択ほど難しく、慎重にならなければならない問題はないと言っても過言でないことは、過去にも繰り返し述べてきました。
技術だけを売り物にする医師は患者さんの心と向き合うことをしませんので、やりっぱなしの手術に終わります。
 背椎疾患はとりわけ患者さんの心と向き合うことなくして、患者さんの満足を得られる治療にはなりません。
今回紹介するSukakoさんのコメントは、背椎外科医をどう選ぶべきか、大変示唆に富んだ内容と思います。手術法が患者さんを良くするわけではありません。Sukakoさんが喝破したように、手術の目的は切開の小ささを競うわけではなく、入院期間の短さを競うわけでもありません。その最終目標は、患者さんが満足できる結果を受け取ることにあります。それは患者さんと医師の間の心の交流なしにはなし得ることはできません。医師が身の丈を知り、患者さんと真摯に向きあってこそ、手術という残酷な行為がヒューマンな行為に変わるのだと思います。
それでは、Sukakoさんのコメントを紹介します。

医師の選び方について
以前こちらの掲示板で何度かお世話になったSukako, 男、50歳です。

「医師の人間性の未熟さや診断力・技術力の不足が患者さんを苦しめる原因として多いようです。」という先生のご意見に共感しております。私は腰椎ヘルニア手術をここ数か月で2回受けました。最初の病院の担当医師はMRIを見るなりすぐに手術を提案し、症状の詳しい説明や術後に起こり得る合併症等についての口頭による説明はほとんどなく、こちらが何か質問しようとするとあからさまに嫌そうな顔をし、家族を入れての術前のカンファレンスもありませんでした。彼は脊椎内視鏡手術の技術認定医で、自分の手術を受けられることに感謝しろとでも言わんばかりの態度でした。今思えばその時点でそこでの手術を止めておけば良かったのですが、人間性に問題はあっても技術力があるのならいいかと思いその病院で手術を受けたのですが、術後に激しい頭痛に襲われ足の痺れもひどくなったのでその事を医師に聞くと、「とにかく手術は絶対に失敗していない」ことばかり強調して、痛みや痺れについて詳しく説明してくれませんでした。

術後数週間してから歩けなくなるほど痛みがひどくなったので、MRIを基に診断してもらったところ再発しているとのことでした。再発したのがその医師の手術のせいではないとは思いますが、再手術は他の病院で受けようと思い、術式も佐藤先生のブログを読んでから内視鏡ではなく顕微鏡がより安全でより確実に違いないと思い、顕微鏡下の手術を行っている病院を探しました。もちろん可能なら佐藤先生にお願いしたかったのですが、この痛みをあと半年待てる状況ではなかったので、とにかく顕微鏡下の手術を行っている病院で再手術を受けることにしました。その病院の担当医は、手術方法の説明や術後起こり得る合併症も含めて丁寧に説明してくれました。こちらの質問に対しても全てきちんと答えてくれ、家族を交えての術前のカンファレンスも徹底的にやってくれました。現在、再手術後約3週間ですが、術前にあった足の痛みはほとんどなくなり、神経根の除圧は十分になされた模様です。若干の足の痺れは残っていますが日常生活で大きな問題のない範囲内です。

今回、2度の手術を経験して思ったことは、人間性に疑問を感じた医師から手術を受けることは避けた方がよいという事でした。又、技術認定医であることにこだわり過ぎる必要もないと思いました。技術認定医を持つ医師の診療は得てして混んでおり、一人当たりの診察時間が大変短くほとんど流れ作業になっている様な気がしました。術式についても、現在最も低侵襲ということでPELDによる手術が喧伝されていますが、1泊2日で退院出来ようが1週間入院しようが、傷口の大きさが8ミリであろうが15ミリであろうが、そのこと自体に大きな差はないと思いました。もちろん低侵襲であることに越したことはないですが、一番大事なことは、より安全により確実に治してくれる事だと思いました。

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