腰椎手術を執刀した医師は術後の経過・問題にも責任を持って対応すべし

.13 2012 腰椎変性辷り症 comment(0) trackback(0)
最近、60代後半の男性が県外から受診した。
受診理由は、10年前に腰椎固定術を受け、術後経過は良かったが最近、左下肢の痛みとしびれが起こるようになり、歩行にも不自由を来すようになったとのことである。そのため、手術を受けた病院を受診したが、固定術後とのこともあり、はっきりした原因や治療について説明は受けられなかったそうだ。地元の医師の勧めと紹介状を持参されて私を訪れたという経緯である。
 検査ではL3からL5まで椎体間固定とペディクルスクリュー固定が行われている。固定状態に問題はなかった。症状と診察結果は左のL5神経根の障害を示していた。MRIでL5神経根を三次元的に検査すると、L5/S1の左側の椎間孔外側部の狭窄により、左L5神経根が強く圧迫されていた。特定の姿勢・動作で症状が変動するのも神経圧迫の存在を示唆した。この患者では、脊柱管内には神経を障害する原因はなかった。
 患者には固定隣接椎間であるL5/S1の左側の椎間孔の外側部に狭窄が発生し、それがL5神経根を圧迫して、現在の症状が発現していること、L5/S1には幸い、すべり症や不安定性が発現していないので、17mmの切開によるMD法で神経の圧迫を取り除くことができることを説明した。
 患者は手術を予約して帰られた。このように固定術を受けられた患者が固定隣接椎間にすべり症が発生したり、固定隣接椎間の脊柱管や椎間孔にヘルニアや狭窄症などが発生し、症状が再発する場合が少なくない。このような問題は固定術後の時間経過につれて発生が多くなる。固定手術を担当した医師は自らが行った手術のその後の問題にまで責任を持って対応すべきというのが脊椎外科医としての私の信条である。腰椎を固定しても、固定されていないその他の部位に手術の必要な問題が起こることは少なくない。固定術を以てしても、腰椎の再手術を防止することは不可能である。従って、常日頃から、次の手術に対応できる診断力と技術力を育てていかなければならない。

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