誤診されやすく、診断の難しい超外側型の腰椎椎間板ヘルニアの患者

.26 2012 腰椎椎間板ヘルニア comment(0) trackback(0)
患者は60代男性。半年前から右腰に違和感があり、徐々に右のふくらはぎまで痛みとしびれがひどくなってきた。朝はまだ良いが、昼から夜にかけて歩けなくなるほど痛みが強くなる。右足親指からその上のあたりまでしびれがある。50mくらい歩くと休まなければならない。ある病院を受診したら、脊柱管狭窄症による坐骨神経痛といわれ、薬を処方され服用しているが、一向に良くならないと私を受診された。
 私の診断は腰部脊柱管狭窄症もあるが、症状の原因は右L5/S1の超外側型ヘルニアによる右L5神経根症であった。狭窄症は症状には無関係であった。L5神経根は坐骨神経を形成する神経のため坐骨神経痛を呈したのである。
 よく話しを聞くと、最近は5~10mくらい歩くのがやっとであり、夜寝るときに痛みが強く、睡眠不足になっている。この半年で体重が6kgほど落ちている。腰を曲げていると痛みは軽減するが、伸ばすと痛みが増す。
 自営業で妻と二人でお菓子屋を営んでいるが、立ち仕事が多く、壁に寄りかかりながら何とか仕事をしている状態であるが、休むわけにはいかず、この状態が続くと店をたたまなければならないといった深刻な内容であった。
 手術は予定手術で組むと、半年待ちであったが、患者の生活を破綻させるわけにもいかず、できるだけ急いで手術を予定した。
 手術は、腰の真ん中から50mm右側に18mmの切開を加え、直径18mm、長さ50mmのチューブ・レトレターと手術顕微鏡を用いて、超外側型ヘルニアを摘出した。手術時間は50分、出血量は5mlであった。術後、麻酔が覚める親指あたりのしびれ感が軽減しており、腰を伸ばして寝ていても痛みが増すことはなくなっていた。翌日から歩行もできるようになった。
早く仕事に復帰し、店を続けていけるようにとの職員達の気持ちが患者の生活を救った。


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