スポンサーサイト

.-- -- スポンサー広告 comment(-) trackback(-)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「挑戦と進歩」、人類に課された終わりのない課題

.17 2012 腰椎変性疾患の治療 comment(10) trackback(0)
私のブログを読み、現在の脊椎外科医全般のレベルが低い、未熟だと受け止められている方がいるのなら、それは誤解です。もし、私の書いたブログの内容によって、そのような印象を持たれたのなら、それは私の本意ではないことをお断りします。

外科医の技量を問題にするのは、手術を受けたが良くならない患者が存在するためです。外科医は、「手術が必要、手術で良くなる」と判断するからこそ、手術に踏み切るのです。最初から、良くならないと解っている患者に手術を行うような外科医は皆無と私は信じます。

しかし、手術の結果が予想に反したものであるなら、その結果を外科医は真摯に受け止めねばなりません。どこに良くならない原因、あるいは良くできなかった原因があるのかを明らかにすることは、医師を信頼して手術を受けられた患者に対する外科医の責任であると私は思います。

手術をしたが良くならなかった原因としては、標準的な技量があれば克服できたはずの原因から標準以上の技量と経験を積んだ医師においても克服困難であった原因まで、様々なレベルがあるのです。

退行変性による腰椎疾患は私がいつもブログに書くように単純なものから、複雑に込み入った状態のものまで、相撲にたとえるなら、序の口から横綱級まで種々の段階があるのです。

従って、その段階に応じて、より高い技量が脊椎外科医には求められるのです。
私は、私の脊椎外科医としての経験を通して、腰椎疾患の内、何が序の口で何が横綱なのかを体感してきました。これは疾患名で区別できるものではありません。ヘルニアでも腰椎の条件によっては横綱級に難しい手術になりますし、脊柱管狭窄症でも序の口クラスのものもあるのです。患者から見ると、同じ病名であるのにどうして手術法が異なるのか、結果に違いがあるのか、極めて解りにくいことであろうと思います。

このように一律には行かない腰椎疾患であるからこそ、殊更にインフォームドコンセントが重要なのです。患者に解りやすい十分な説明と患者の理解に基づく了解が手術治療の大前提になります。勿論、他の疾患の治療においてもこの手続きが重要であることは言うまでもありません。術前には勿論のことですが、術後もそれが重要です。手術で良くなるはずであった症状が術後、良くならなかった場合には、自分でその答えや対処方法を見いだす必要があります。もし、それが困難な場合には、より上位の脊椎外科医に相談する謙虚さとそれが出来る仕組み作りが必要でしょう。

しかし、その上位の外科医においても、尚、困難な問題が多く存在するのが退行変性による腰椎疾患の現状と言えます。私においても例外ではなく、まだまだ多くの課題に取り組んでいる最中です。

「挑戦と進歩」、人類に課された終わりのない課題に取り組み続けていくことが、私どもの役割であり、ミッションと思います。


腰痛・坐骨神経痛で悩むより多くの方に読んでいただきたいと
思っております。応援クリックお願いいたします。

人気ブログランキングへ にほんブログ村 健康ブログ 腰痛・ギックリ腰へ


関連記事
スポンサーサイト

Easton
プロの世界は結果です。結果が出なけれは横綱は引退、勝負は勝つか負けるか、多く負ければ地位が下がるか引退です。厳しい世界です。医療業界はどうですか?廃業に追い込まれる医師が何人いるでしょうか?それだけ厳しくない世界ではないのだと思います。学会から専門医、認定医の肩書さえ貰えば一生安心?これではレベルアップは望み薄く期待持出来ませんよ、平均点で満足する医師が増えるだけです。先生の医療相談は正に「行列の出来る医療相談」です、それだけ患者さんは不安だらけで今の診断、治療に疑問を持って助けを求めている証拠だと思います。今の医療制度、保険医療の点数制度がある限り問題は解決しないと個人的に思います。医療改革を訴える政治家もいませんから。いろんなコメントがありますが、皆感じ方が違うし、自由です。先生はプロとして結果を出し、さらにブログで自身の成績表を公開してます。これは自信がなければ出来ない事です。先生の真意は皆分かっていると思います。真実は一つですから。
2012.09.17 20:43
drshujisato
医療は患者のために存在する。患者のためにならない医療は消えていく運命にある。
今ある治療法の中で何が残り、何が消滅していくのか、
歴史がその答えを出すでしょう。
医師の自己満足に過ぎない医療は淘汰されていくでしょう。
歴史の審判に耐える医療、それは人道と科学に裏付けされた医療であることは
疑いようもありません。
2012.09.17 23:39
トンさん
いつだったかTVである脳神経外科医の放送で難しい脳神経の手術をする医師の活躍が出ていました。彼はアメリカが本拠地で時どき日本に戻り難病の手術を手がけているのです。何故渡米したか分かりませんが、日本の医療制度の限界を感じたのかしれません。私も海外で治療を経験しましたが、中には病院に所属してない医師も居ます。正に腕一本です。治療の難易度で報酬も違います。どちらが患者にとっていいのか意見は分かれますが、ただ言える事は日本は高齢化が進み、退行性脊柱疾患患者が増えて行く事は間違いなく難しい診断と治療に医師は直面している筈です。日本の医療制度については良い面、改善面あると思いますが患者にとって一番必要な制度とは何か考えなくてはならない時期に来ているかもしれません。
2012.09.18 00:02
drshujisato
トンさんへ
 現在の医療制度には多くの医師が納得いかない思いをもっていると思います。
医師一年生が治療しても、医師歴三十年の医師が治療しても治療費は変わりません。
ヘルニアの手術にしても、手術の難易度は全く考慮されません。その他、色々と
医師のモチベーションを下げる要因が多いのが我が国の医療の実情です。
しかし、患者サイドから見ると、安価で良質な医療を受ける機会が保証されている
わけですから、我が国の医療制度は世界の人々から見るとうらやましい限りと
言うことになるでしょう。一方、医師にとっては、医師不足、過重労働、労働基準法違反の慢性的労働実態、
医療訴訟に遭遇する機会の増大など、high risk 、low returnに対する不満が少なくありません。
患者と医師の両視点に立った医療制度の改革が必要な時期に来ていると思います。
2012.09.18 00:39
TONさん
医師の苦悩、患者の苦悩、国、自治体の苦悩、この3者が医療制度改革の関係者になります。3者が話しあいを自治体単位で実施する事から始めたらと思います。高齢化による医療費高騰、医師不足、病院以外の治療の実態など幅広い調査、分析、討議を重ねる事で真の問題が浮かび上がるのでは、私見ですが保険適用範囲に期間(6ケ月?)を設けたり、治療の難易度を設けたり、いろんな方策が考えられると思います。要は3者の立場で納得いく制度を構築する事です。もう待ったなしです。消費税の増税が決まりそうですが個人的には条件付きで賛成です。それは医療制度改革に税金を使用し、患者は応分の負担し適切な治療を受け早期に普通の生活に戻れる事です。その為には無駄治療、長期間の治療を無くさなければなりません、当然医師側な努力も必要です。技量も制度も進歩しなければなりません。先生の云う理想の治療を求めて進歩する姿、努力が求められていると思います。失礼しました。
2012.09.18 09:25
drshujisato
大変、参考になる意見ありがとうございました。
ご指摘のようにタイムリミットが色々な面で迫っています。
私ども一人一人が考え、コンセンサスを築き上げて行くほか
ないと思います。私も、治せる腰椎治療へ邁進します。
腰が悪いと最悪、自立した生活が損なわれますから。
社会負担が益々、増えることになるります。
2012.09.18 22:46
脊柱菅狭窄症患者
私も日本の今の制度改革には賛成です。国民皆保険は疲弊して現実に即していません。特に整形外科は何処を受けてもX線をします。ですから3ケ所いけば3回X線写真を撮られる訳で、無駄です。また診察も3分と30分も治療費は一緒ですから医師の診察時間は当然短くなります。個人的意見としては、こと脊柱疾患では①整形外科一般と脊柱脊髄外科を分ける②保存治療病院と
手術治療病院と分ける③情報を共有し無駄な検査を無くす④患者の情報をデータベース化し診断、治療の効率化を図る(個人情報なので本人の承諾の上)
いろんな方策を皆で考えれば改善出来ると思います。医療費高騰を抑え患者の一番望む治療の確立を急ぐ必要があります。これ無くしては真の安心、充実した高齢化社会を迎えるのは難しいと思います。
2012.09.19 09:43
T.Aさん66歳男性
9/10に相談した者です。MRI画像は手もとにありませんので送付出来ません。多分あっても先生との撮り方が違うので、ご親切感謝します。一つ質問あります。プログでL5神経症はL5/S1間に多く発生するとのコメントを読みたまたまX線の写真を見たところL5横突起と仙骨翼の間隔が凄く狭いのが分かりました。人によって違うのか、狭いと狭窄症になり易いのでしょうか?
私も5回医師の診察で5回写真を撮りました。
2012.09.19 17:17
トンさん
先生のブログ、投稿者のコメント等で私自身なりに結論らしきものが出てきました。1. 治療は早めに(手術を念頭に) 2.慢性、長期化を極力避ける。3.医療機関、医師を絞る。4.必ずセカンドオピニオンを求める。5.保存治療は最大3ケ月とする。ポイントは自己責任、自己防衛です。それと国民皆保険を最大限利用する事、手術などでの高額治療に対する制度は本当にいい制度ですから。時間とお金、エネルギーを無駄なく使って人生エンジョイしましょう。痛みに耐える人生なんて真っ平!患者が変わるとは自分で治療計画を決めて最高の先生と一緒に達成する事だと私は思いますが!皆さん如何ですか?
2012.09.20 12:23
drshujisato
回答します。
L5/S1でL5神経根症が発生する頻度は私の経験では、一般よりも多く、15~20%の頻度です。ヘルニア、狭窄症、腰椎症すべてでの頻度です。L5神経根症の80%はL4/5と考えてよいと思います。

仙骨翼と横突起の関節が椎間板側に近い例では、L5/S1の椎間孔外での狭窄がおこりやすいですが、実際の頻度は不明です。一方、L5/S1の椎間孔外狭窄によるL5神経根症の殆どすべては、この構造を基にしています。私はMRIで診断しますが、レントゲン撮影では診断出来ません。腰椎はこの部位に限らず、MRIで神経根の圧迫所見が見られても、無症状のものが多いので、診断が困難になるのです。
2012.09.20 13:34

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://spine.drshujisato.com/tb.php/193-6d91f547
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。