腰椎変性疾患をどう治療したら良いのか?

.04 2013 腰椎退行変性疾患 comment(8) trackback(0)
色々と重なり、ブログ更新ができないでいました。
腰椎変性疾患(ヘルニアや狭窄症、辷り症など)の治療方針で悩む方々が多いので、治療を考える上で重要な事項を列記します。
1) ヘルニアや狭窄症、辷り症などはあくまでも神経を圧迫・障害して症状を出すのであり、神経を障害しない限り持続する下肢の痛みやしびれ、歩行障害を起こすことはありません。ただし、腰痛は神経を障害しない段階でも発現し得る症状です。
2) 腰椎変性疾患による症状は悪化・改善を繰り返すことが普通ですが、繰り返すことによって症状は段々と悪化傾向を示し、難治性になります。
3) 手術以外の治療、すなわち保存治療は基本的に症状軽減療法であり、その治療自体が症状の原因を根本的に取り除くものではありません。病気が進行すると、保存治療は次第に効果を失っていきます。
4) 手術治療をどのような場合に考える必要があるかと言うと、痛みやしびれ、歩行障害などが3ヵ月を過ぎても改善せず、日常生活の質の低下を招く場合と薬物治療や理学療法、ブロックなどを行っても痛みが持続する場合があげられます。いづれにしても、生活の質の障害を遷延させないことが重要であり、手術治療は根本的に原因を除去できることから劇的な効果を示します。
5) 外科治療で出来ることは椎間板や骨の病的状態を修復することであり、障害を受けている神経それ自体を治せるわけではありません。障害を受けた神経の回復は神経の自力回復によるものであり、患者個々で定まった回復程度があります。つまり、ある患者では後遺症を残さず完治することがあれば、ある患者では後遺症を残すことになります。同じ病気、同じ手術治療で、手術が成功しても、治り方はそれぞれなのです
6) 再発を恐れ、手術を受けることを躊躇する患者がいますが、腰椎の老化が進む中で再発は充分に起こり得るものと覚悟する必要があります。しかし、手術はあくまでも現在ある症状の改善に向けるものであり、将来までを保証するものではありません。医療技術が進化したことで、再発を恐れる必要はなく、再発したらまた治せば良いのです。
7) 手術治療の安全性は飛躍的に向上し、かってから行われてきた手術によって最悪、車いす生活になるかもしれないと言った術前説明は殆ど意味を成さなくなっています。私は3000例以上の腰椎手術を行っていますが、手術で車椅子になった患者を経験していません。
8) とにかく、腰椎疾患に関しては、医師によって診断が違ったり、手術適応が異なったり、手術法が異なることが少なくありません。専門医だから、指導医だからと言って安心と言うことは必ずしもありません。最後は経験に裏付けされた医師次第です。
9) 腰椎変性疾患には数えられないほどの治療法が巷には流布しています。ということは病気の本質を見極めた原因治療は未だ行われていないことが多いということを暗示しています。無駄な治療にお金と時間を使わないで済むよう、啓蒙活動が必要です。
10) 腰椎変性疾患は最終的には手術で治せる病気です。これが私が最終的にたどり着いた結論です。

腰痛・坐骨神経痛で悩むより多くの方に読んでいただきたいと
思っております。1日1クリックずつ応援お願いいたします。

1245_32.png 1245_32.png にほんブログ村 健康ブログ 腰痛・ギックリ腰へ

関連記事
スポンサーサイト

みき
先生こんにちは。私は以前、先生の9月26日の投稿にコメントをして、先生に沢山質問に答えていただいたものです。先生の投稿を、ずっと楽しみにしていました。先生質問お願いします。
手術をすると決めてから、まだ具体的な日にちは決まっていないのですが、来年になったら手術すると先生には伝えて、今月の終わりに病院に手術承諾書を持ってくことになっています。前回病院にいって承諾書を持ってくのを忘れた為に日にちは決めてません。
最近、左足の坐骨神経痛はよくなってきてしびれも前ほどではなくなりました。痛いですけど、仕事もしてるし昔に比べたら全然ましです。でも、最近すぐ腰が痛くなってしまいます。コルセットして、ロキソニン飲んでいます。左足も、痛みが調子いいときと、悪い時があり、もう坐骨神経痛になって4年はたちますのて、痛みに慣れてしまっています。多少の痛みは耐えられます。
でも、9月の後半に検査入院して、脊髄造影検査と、神経根ブロック注射をやって、先生はヘルニア大きいし神経圧迫してるから手術したほうがいいと言われて排尿障害出ないか心配だと言われ、手術すると決めたんです。最近痛い時のピークと比べたら、よくなってますのて、これくらいの痛さで手術しても、いいのかなと思ったりもしてます。
でも、腰もすぐ痛くなるし、神経根ブロック注射のおかげか、左足は前より痛くないし、また来年に手術というとあいだがあきますので、どんなふうになっているかわからないし、手術するイメージとして、めちゃめちゃ痛い時にどうしようもなくて手術するなら、諦めがつくというか、
先生長々すみません。私はやっぱり手術をした方がいいのでしょうか。痛くなると、手術してという気持ちにすぐなるのに、調子いいときだと、手術するのかなーと悩む気持ちになります。でも、このままヘルニアが引っ込むとも思えないし左足は神経圧迫して何年もたつし、痛くてしびれて泣いたことも仰向けでねれないことも沢山ありました。
いま、脊椎脊髄外科にみてもらって、いい先生には巡り会えましたし、やっぱり手術をするタイミングが来ているのですか。
先生の手術する患者さんは、私みたいな感じの症状?くらいの方で、手術を検討する方はいらっしゃいまずか。先生、文章が、下手であまりうまく伝えられなくて、すみません。
もし、大丈夫でしたら、お返事ください。どうかよろしくお願い致します。
2013.11.13 17:45
drshujisato
信頼できる脊椎脊髄外科医が手術をした方が良いとの結論であれば、
経過が長いことから、前向きに検討することが良いかと思います。
しかし、私は自分で貴方の腰の画像をみているわけではないので、あくまでも
一般論としての回答と受けとめて下さい。

佐藤秀次
2013.11.13 23:23
みき
先生、早速のお返事ありがとうございます。確かに先生が、レントゲン画像をみている訳ではないので、なんとも言えないですよね。大変失礼しました。
でも、先生はお答えしてくださりありがとうございます。インフォームドコンセントのとき、私の主治医はセカンドオピニオンをしてもいいよと言ってきたんですけど、ははが先生をしんじて、お願いしなさいと言って、やめたんです。
私は、手術するタイミングなのか知りたいだけなんです、でも、手術しようと思っています。先生、いつもお返事くださり本当にありがとうございます。これからもなにか、ありましたらその時は宜しくお願いします。先生のブログなどいつも楽しみに見ています。
2013.11.14 20:17
-
このコメントは管理者の承認待ちです
2013.11.20 22:09
drshujisato
4年前の画像では、現在の問題を考えるには無理があります。以前は画像診断を引き受けていましたが、多忙でそこまで手が回らず、現在は行っていませんので、ご了承ください。

2013.11.21 00:29
-
このコメントは管理者の承認待ちです
2013.11.21 00:41
drshujisato
ご要望に応えられず、済みませんでした。
フェイスブックの件はokayですよ。

2013.11.21 13:51
-
このコメントは管理者の承認待ちです
2013.11.21 16:45

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://spine.drshujisato.com/tb.php/285-002726c9