「腰椎手術は成功、しかし患者は良くならず」の矛盾、あなたは納得できますか?

.06 2018 脊椎疾患 comment(18) trackback(0)
ブログ相談室には、表現に違いはありますが、この種の矛盾を指摘する声が多く寄せられます。そのため、これに関する私の意見を述べたいと思います。そもそも患者の症状の原因として腰椎変性疾患を疑い手術を行う医師は、患者の症状がよくなることを期待して手術を行うはずです。どこを手術すれば患者の症状は良くなるのか、医師は各種の検査で症状の原因を突き止め、そこに手術を行うはずです。従って、原因診断が正しく、手術が適切なら、患者の症状は良くなるはずです。もし良くならなければ、その原因は次の二つのいずれかです。一つは原因の診断ミス、もう一つは不完全手術です。このことから、手術は適切で問題ないと主張するなら、良くならない原因は診断の誤りにあるはずです。ところが、腰椎手術は成功と主張する医師は自身が下した診断が適切であったかどうかには言及しない傾向が見られます。しかし、「診断に誤りはなかった」と自信をもって主張できるほど、腰椎変性疾患の診断はそれほど簡単ではありません。私は、手術に問題はなさそうだが、明らかに診断ミスのため症状の改善に失敗したと判断される患者の再手術を多く手がけてきました。この経験から、「手術は成功、良くならないのは患者に原因がある」の言葉は、余程の根拠・確信が医師にない限り、軽々しく口にすべきでないというのが私の意見です。そのような医師の対応によって、精神を病んでいく患者が少なくありません。
*腰椎変性疾患とは、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、変性すべり症、分離すべり症、腰椎症などを指します。
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2018.03.31 17:42
Eriko
佐藤先生
ご無沙汰しております。以前に何度かご相談させていただいています。39歳女性です。腰部脊柱管狭窄症に対してL5/S1のPLIFをして4年半くらいになります。2017/10にも一度アドバイスをいただきました。現在もその症状が続いており2月ころからは腰痛が強くて横になっている以外は数分もすると痛みがでてしまいます。筋力のほうも股関節外転はMMT2-、足首を背屈するのもMMT2-、母指をそらすのも同じくらいで歩行速度が明らかに低下して同年代の人についていけないなど歩行に少なからず影響がでます。仰向けで膝立てをしても左は保持できません。リハビリも含め運動もしているのですが回復するというよりは低下している感じがありこのまま内服と筋トレ?で経過をみてていいのか考えています。画像でははっきりしたものがないようなので前に進まず先生も悩んでいるようですが。まだ30代で仕事も好きなダンスも続けたいのですが文献をみるとヘルニアだと自然に改善する症例もいたり逆に2週間くらいこのような状態が続くと(手術などしても)あまり変わらないのでむしろ何もしないと記載があるものもありました。このままリハビリや運動、腰痛に対してトラムセット内服を継続するのがいいのか先生のご意見をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
2018.03.31 19:42
drshujisato
18/03/31のErikoさんへ

前回回答したように、診断できていない問題が隠されている可能性が高いと思われます。
神経を障害する原因が働き続ける限り、自然回復は期待できません。
ご自身も気づいておられるように、次第に神経障害が進むのが通常なのです。
とにかく、正確な診断を行うことが先決です。
それによって治療法が決まるのですから。
巷には色々な物言いがありますが、それが正しいか否かの判断を慎重に行うことが重要です。
それではお大事に。

from SHUJI SATO

2018.04.03 23:18
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2018.04.09 21:05
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2018.04.12 11:17
drshujisato
18/04/12のErikoさんへ


腰椎に原因があっても、画像による診断には限界があります。
画像では明らかにならない原因を診断することが腰椎変性疾患では重要です。
私の外来受診を予定されたのであれば、その時にしっかりと検討致しましょう。
もし、可能であるなら、固定術を行う前のXP,MRI,CTのコピーを持参していただければ
診断が容易になる場合があります。
それではお待ちしています。

FROM SHUJI SATO
2018.04.15 22:27
Eriko
佐藤先生

返信をありがとうございます。
1回目の手術のときも画像上はっきりしなかったのですが
手術所見では神経根の圧迫はしっかりあったようなので
画像の限界があるのは納得できます。
今後も経過観察を継続するのみになるのであれば先生の外来に
一度受診させていただこうと思います。そのときはどうぞよろしくお願いいたします。
2018.04.17 13:55
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2018.04.17 16:36
T・R
64才の主人の事でご相談致します。
去年8月にL2.3.4.5の内視鏡下脊桂管拡大術を受け、手術直後右膝から足裏まで、麻痺としびれで歩行訓練のリハビリで(別の病院)4ヶ月入院し、今現在二桂式装具と杖で家の中を歩ける程度です。
麻痺としびれに変化は無く医者によると、神経回復するのに1~2年程度かかるとの事。
このまま待った方が良いのか、佐藤先生のご意見を賜わりたくご相談させて頂きます。
よろしくお願いいたします。
2018.04.29 15:55
drshujisato
18/04/29のT・Rさんへ 

術前の症状と術後に発生した症状を区別して記載してください。
術後に発生した症状としても、既に8ヵ月位経過しているので、今後回復が進む可能性は低いと思われます。
もし、術前から認められていた症状だとすると、術後改善しなかった理由がなんであるのか、
検討が必要かも知れませんね。


FROM SHUJI SATO
2018.04.30 23:24
K.Y 男性 58才
昨年5/10と5/21に最後の返事を頂きましたK.Yです。その節は忙しい中大変ありがとうございました。その後、痺れと痛みは時々出るくらいで一時の症状は消失していましたが、今年2月、昨年と同じように重量物を持った翌日辺りから両足の痺れと下肢の痛みが出現してきました。そこで先生に質問ですが、昨年同様に両足先裏に常に痺れがありますが、時々砂利を踏んだ感覚異常と痛みが出現することがあります。これは脊髄症状と思うのですが椎間孔狭窄だけでこのような症状が出るのでしょうか?現在かかっている病院の先生は脊髄症状が出るような圧迫はないと言われます。どこが原因なのかなかなか特定出来ず困っていますので返答をお願い致します。
2018.05.01 22:34
なつ
こんにちは。43歳 女性です。以前、先生に腰椎変性すべりと診断されたものです。
足のふらつきがおこりはじめまして、足というか腰がふらついていると理学療法士に言われていて目をつぶって足踏みすると3㎝ぐらいはみ出してしまいます。すべりからきてるのでしょうか?原因不明です。
2018.05.08 18:10
drshujisato
18/05/01のK.Y 男性 58才  Re: 両足の痺れ

L5/S1の椎間孔狭窄症の症状にはいくつかのパターンがあります。
その一つとして、少ないですが、腰痛や臀部、大腿の痛みはなく、両足背・足底の痛みやしびれがあります。
歩くときに砂利を踏んでいるような感じと表現する方もおられます。
これらの症状パターンは、脊柱管狭窄症による馬尾症候で見られることの方が一般的です。
結論を言うなら、腰椎変性疾患のタイプや部位診断には、症状と画像所見の整合性が重要になります。
しかし、実際には言うほど簡単ではありません。

FROM SHUJI SATO
2018.05.08 23:23
drshujisato
18/05/08のなつさんへ

 腰椎変性すべり症で足のふらつきを感じる場合について説明しましょう。
すべり症に脊柱管狭窄症を伴い、馬尾神経が障害されると、足底にしびれや異常感覚と共に深部知覚が障害され、平衡障害や失調性歩行が発現します。この場合、目をつぶるとより顕著になります。あなたの場合、足底にしびれや異常感覚があるなら、これに該当するかもしれません。
さらに、すべり症に脊柱管狭窄症がある場合、立位や歩行中に足の麻痺が発現して、ふらつくことがあります。この場合には、間欠性跛行を伴っていることが一般的です。
さらに、腰椎とは無関係に内耳疾患によって前庭機能が障害される場合があります。下肢に症状がないのであれば、
これに当てはまるかも知れませんね。この場合も、閉眼すると余計にふらつきます。難聴や耳鳴はないでしょうか。
もしあるなら、耳性の症状である可能性があります。

FROM SHUJI SATO
2018.05.08 23:38
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2018.05.11 20:22
小山
はじめまして、私は、45歳女性。20代後半から腰痛第5腰椎辷り症と診断。
左下肢の軽い神経麻痺があり。
32歳L5/S1固定術
42歳L4/L5固定術、この時L5/S1の固定金具は、取っています。
術後痛みは、少しは軽減しますが、左下肢の違和感、感覚麻痺、正座した後の軽い不快な痺れが残った状態。腰痛持続。
2年前より、腰痛が悪化し、左背中、肩、頸部、強張りと筋肉痛が取れず
腰から仙骨あたりの痛み、左下肢の軽い麻痺が気になり整形外科、ペインクリニック、整骨院、鍼灸院等受診し、昨年某大学病院心療内科紹介され繊維筋痛症と言われ認知行動療法をおこなうが、症状改善せず、現在は、トラマール内服にて、なんとか日常生活をらこなしている。治療は、仙骨ブロックが、とても効果があります。
私は、左の仙骨あたりの神経がおかしい気がして、左足が躓きやすく、スリッパが抜けます。繊維筋痛症?とは、違うような、器質的に腰とか、神経に問題があるのでは?と思っています。
原因を知りたく、先生のとこに受診したいです。
痛みで、頭がおかしくなりそうです。
手術された先生に相談しても問題ない手術は、上手くやれている。
多少の痛みは、生きている限り伴うものと言われました。
でも痛いし、辛い左下肢の痺れや不快感、力入らないしどうにかしたいです。
先生よろしくお願いします。
2018.05.15 14:16
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2018.05.15 20:12
drshujisato
18/05/15の小山さんへ  Re: 2度の手術で痛み、痺れ取れない辛い。

L5/S1の分離すべり症で、下肢に症状がある場合には、L5/S1の椎間孔狭窄によりl5神経根が絞扼されて、
l5神経根障害性の下肢症状になります。臀部から大腿・下腿外側部から足背に痛みや痺れが起こり、足関節を背屈、すなわち反らす力が低下します。そのため、歩行中につまずきやすくなります。
恐らく、あなたの場合もこのような症状になっているのではないかと思います。
腰椎固定術をうけられた後も、症状の改善が得られなく、その後、さらにL4/5の固定術を受けておられますが、
L4/5の固定術を受けられた時には何か別の症状がでていたのでしょうか。
いずれにしても、既にL4-S1の固定が行われているので、これ以上にできることはないように思います。
神経の障害は長期になると、回復しなくなります。何ができるかわかりませんが、それでも受診をご希望なら
検討させて頂きますので、当院へ受診予約をお取りください。
それではお大事。

FROM SHUJI SATO
2018.05.16 23:09

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