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手術が待てないと言って、他の病院で腰の手術を受け、症状改善せず、戻ってきた患者

.31 2012 failed back surgery syndrome comment(0) trackback(0)
私は毎週7件の手術をこなしていますが、手術希望者が多く、手術待ちは半年以上になっています。長い間、痛みや生活の不自由に泣き、耐えてきた患者にとって、私から手術で良くなると説明を受けたものの、その手術まで半年以上も待たなければならないことは大変苦痛なことであろうと私も心が痛みます。
 
そん中で、手術が待ちきれず他の病院へ紹介を希望される患者がいます。密かに転院する患者もいます。そのような患者の中に他の病院で手術を受けたが、症状の改善が得られなかったと、私の所に戻ってくる患者がおられます。

手術が失敗に終わり、戻って来られる患者の多くは、腰椎症性の椎間孔狭窄や椎間孔外狭窄、さらに外側型ヘルニアや超外側型ヘルニアです。これらの病変は私がブログで繰り返し述べてきたように、まだまだ正確な診断と手術治療が行われていないのが実状です。

腰の病気の診断は頚椎や胸椎よりもはるかに複雑で困難を伴うのです。

今回戻ってきた患者は、脊柱管狭窄症として除圧術を受けていました。原因は椎間孔狭窄であり、まったく的外れの手術が行われたわけですから、良くなるはずなどありません。
私は、再手術を行う事を決めました。

一般の方々に訴えたいことは、医療レベルは医師による大きな格差が厳然として存在し、どこでも誰でもが同じ均質な医療を提供しているわけではないことを前提に納得できる医師選びをしていただきたいということです。

やり直しのきく手術失敗ならまだ良いのですが、やり直しのきかない失敗もありますので、くれぐれも慎重に判断することをお勧め致します。


腰痛・坐骨神経痛で悩むより多くの方に読んでいただきたいと
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