腰椎には異常なく、坐骨神経痛として治療されていた60代男性

.24 2014 腰椎椎間孔狭窄 comment(5) trackback(0)
60代の男性が県外の病院からの紹介状を持参されて私の外来を受診されました。
紹介状では、左腰部痛と下肢痛を認めるが、MRIでは明らかな脊柱管狭窄や神経根圧迫は認めず、坐骨神経痛として治療しているとのことでした。
問診では、約1年前から、歩行中に左臀部から大腿外側部にかけて痛みが発現するようになる。次第に左下腿外側部にも痛みとしびれが発現するようになる。痛みは歩行で増強し、座ると軽減する。左下肢に間欠性跛行ありとのことでした。
神経学的所見では、筋力低下はありませんが、左L5神経根領域に知覚障害を認めました。
腰椎レントゲン撮影では、加齢変化を認めるのみでした。
腰椎MRIでは、脊柱管内には病的所見は認めませんでしたが、L5/S1の左側の椎間孔狭窄と超外側型椎間板ヘルニアを認めました。
症状は明らかにL5神経根症状であることと、MRI所見からL5/S1の椎間孔狭窄と超外側型ヘルニアを認めたことから、後者が症状の原因と診断しました。
手術は、L5/S1の正中に18mmの切開を加えて、MD法により左側で椎間孔拡大術とヘルニア摘出を行いました。
手術所見では、左L5神経根が椎間孔内で強く絞扼され、癒着も強く認めました。
手術時間は丁度1時間、出血量は10mlでした。

術後、10日目に術前の症状は完全に消失していました。歩行も正常化しました。術後、鎮痛剤は不要でした。

この患者さんでは、L5/S1の椎間孔狭窄と超外側型ヘルニアがL5神経根症の原因でしたが、MRIによる画像診断は困難と思われました。画像に見られる狭窄が強くなくても、腰椎に動きの影響が加わることで、根性痛が発現する場合があります。
この患者さんのように、坐骨神経痛と診断されても、原因不明とされる患者が多いだろうと推測しています。
姿勢の影響や動作・歩行の影響を受ける臀部や下肢の痛みやしびれは、必ず、腰椎に原因があるという目で慎重に検討することが必用です。

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