手術成績は、連続歩行距離と腰痛、下肢痛の三項目で評価しました。これらは患者さんの生活の質に直接関係する要因だからです。
1)連続歩行距離は、高齢者が対象のため次の4段階で評価しました。A:歩行は殆ど不能のため移動には車椅子などの補助が必要、B:杖などを用いても100m以下、C:300m位は補助なく連続して歩くことができる。D:生活上、歩行制限を感じない。この評価法で判定すると、術前はA:0%、B:81%、C:15%、D:4%。術後はA:0%、B:11%、C:22%、D:67%。術後2年では、A:0%、B:8%、C:8%、D:84%でした。連続歩行で制限を感じない患者さんは、術後67%でしたが、2年後には84%まで改善していました。改善が悪かったのは、術前から2カ所以上に骨粗鬆症による圧迫骨折があった患者さんや、既に神経障害が進んでいた患者さんでした。手術が原因で歩行障害が悪化した患者さんはいませんでした(下図を参照)。
次回は腰痛の成績を紹介します。