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手術適応ないと言われたが、痛みと生活の不自由に泣く60代後半の腰椎すべり症の女性

.12 2012 腰椎変性辷り症 comment(0) trackback(0)
20年前から腰痛があり、2年前から右に強い臀部から大腿部、鼠径部の痛みあり。坐位でも痛みがあり、高い椅子に座ると痛みが増す。お風呂では、浴槽でしゃがむことができない。正座が唯一楽な姿勢である。歩行にも困難あり。両側の下腿外側に冷感あり。

診察では、右に強い両側L5神経根領域に知覚障害があるが、下肢の筋力の低下はなかった。
腰椎レンゲン撮影では、L4/5に変性辷り症を認め、不安定な動きもあった。MRIでは、脊柱管は全体として広いが、すべり症により外側部の狭窄があった。この狭窄により両側のL5神経根症が起こされていると診断した。

私は固定手術で症状の改善が期待できることを説明し、その後、医療秘書が手術の手続きについて説明したあと、夫は手術が決まっただけでも良かった。最近、ずっと痛い痛いと言っていたのでと話し涙ぐんでいたという。

手術はO-ARMとナビゲーションを用いた最小侵襲手術での腰椎固定術を行った。専門的にはmini-open TLIFと呼ばれる椎体間固定術とペディクルスクリュー固定術を行った。
手術時間は3時間20分、出血量は130mlであった。

翌日から離床し、2日目からリハビリを開始した。県外からの患者のため、37日間の入院・リハビリとなったが、下肢にまだしびれ感は一部残るが、生活動作の障害は消失していた。趣味のソフトバレーができることを楽しみに退院された。

この患者の治療について、手術適応がないと判断した医師は患者の苦痛や生活の支障をどれだけ考慮したのであろうかと私は首をかしげた。しかし、このことは珍しくはないのである。患者が治療に求めるものと医師が提供するものとの間に大きな溝が依然として存在し続けているのである。

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