患者視点からはどんな基準で専門医を選ぶべきか、わからない、難しいなどが共通した悩みとしてあります。医師は己の属する専門分野では、他の医師の実力を大方は理解しています。しかし、その情報は公然と表にでることはありません。なぜなら、同業者との暗黙の互助互恵の精神が医療界には根付いているからです。裏で他の医師を誹謗・中傷する者はいるかもしれませんが、そのような医師は無視するに限ります。
さて、患者が医師を選ぶ時に何が役に立つのか。
その場合、個々の医師の肩書きは先ず、役に立ちません。患者が必要としている医師の条件とは無関係なことが多いからです。
マスコミが紹介する名医・実力ある病院は、それなりのデーターに基づいていますので、でたらめというわけではありませんが、バイアスがかかっていることが少なくありません。マスコミが医療機関から掲載料をとり、紹介するのですから、無理のないことではあります。
ホームページなどに紹介されている病院の総手術件数はその病院の全体のアクティビティを知る良い指標ですが、個々の医師の実力を示すものではありません。患者が知りたい情報は自分が治療を受ける専門医に関する情報だからです。個々の医師の手術数や成績などの情報は病院のホームページには通常は乗せません。それは自院の医師の格付けを外部に公表することになるからです。その結果、特定の医師への患者集中は起こるものの、病院全体としては手術患者数の減少が起こる懸念があります。そのことよりも、相対的に格下げされた医師のモチベーションの低下を招く恐れがあります。
次回に続きます。
腰痛・坐骨神経痛で悩むより多くの方に読んでいただきたいと
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