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腰椎すべり症で私の所へ駆け込んできた60代の男性患者

.29 2012 腰椎変性辷り症 comment(0) trackback(0)
この患者は診察予約の電話で、「8年前から腰痛と足のしびれもあり、10m歩くだけで辛い。病院へ行ってもはっきりと診断されることはなかった。新聞で佐藤院長のことを知り、受診したい」。

外来受診時の問診内容:8年前から腰痛、両側臀部、特に歩行時右臀部の痛みが強く、軽い左臀部の痛みもあり。両下肢と足背のしびれもあるが、右が強く感じる。他の病院を受診したがハッキリした原因と治療法について説明されなかったため、接骨院にも通っていたが効果なく、10mも歩けなくなり、日常生活に支障がかなり大きくなってきたので受診した。足の冷感が強いのもつらい。

腰椎レントゲン撮影では、腰椎の4番と5番の間(L4/5)に変性すべり症を認め、すべり部位で骨同士の不安定な状態があった。MRIでは、L4/5に高度の脊柱管狭窄と右側に椎間孔狭窄を認めた。

診断はL4/5の腰椎変性すべり症と脊柱管狭窄、椎間孔狭窄であり、手術が必要な状態になっていることを説明した。

症状が強く、生活障害が進んでいるため、、順番でいくと来年4月頃の手術予定になるが、予定を早めるよう調整した。と言っても手術は初診後5ヵ月経過していた。

手術は最小侵襲法により、L4/5の椎体間固定とペディクルスクリュー固定を行い、右の椎間孔除圧と脊柱管除圧を行った。皮膚切開は左右に40mm、腰の真ん中に18mmであった。
手術時間は2時間50分、出血量は95mlであった。手術には0-armとナビゲーションシステムを用いた。

患者は翌日に歩行を開始し、両下肢の痛みやしびれは消失し、創部痛も軽いと話していた。

この患者は旧態依然とした診療による数多い犠牲者の1例です。
私は腰椎椎間板ヘルニアも狭窄症もすべり症も「治る、治せる病気」であることを、これらの病気で悩む方々に伝えていきたい。そして、医師には治せる診断力と技術力を養うことを訴えていきたい。
それが脊椎外科医としての私のミッションと信じるからです。


腰痛・坐骨神経痛で悩むより多くの方に読んでいただきたいと
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