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腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けたが臀部や下肢の痛みが良くならない患者へのメッセージ

.30 2012 腰椎椎間板ヘルニア comment(3) trackback(0)
腰ヘルニアの手術効果は劇的なものです。術前には身の置き場のない激痛に呻いていても、手術が終わり、麻酔から覚めると、患者はあの激痛はどこに行ったのかというくらい速やかに改善するものです。

麻酔から覚めた状態で、術前と痛みの状態が変わらなければ、その手術は失敗です。
失敗の原因は、診断の誤りか手術が不完全かどちらかです。

術後、痛みは直ぐには改善しなかったが、その後、徐々に痛みが弱くなっていく場合は、
手術で良くなったのではなく、安静により自然軽減している状態です。このような患者では、退院して動き始めると、痛みが再燃するのが普通です。

腰ヘルニアの手術結果は外科医の腕次第です。
誰もが同じ結果を出せると思ったら間違いです。
診断の難しいヘルニアもあれば、診断できても手術的に摘出することが困難なヘルニアも少なくないのです。

手術の失敗に早く気づくことが重要です。執刀医は何故、結果が出ないのか
自分では解らないのが普通です。解っていればそのような結果にはならないからです。

腰ヘルニアは痛みが強いだけに、藁にもすがる気持ちで早く手術を受けられる所へ
駆け込む気持ちは分かりますが、直ぐに手術が受けられる病院は通常は手術の少ない病院であることを理解しておくと良いと思います。


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脊柱管狭窄症患者
先生は常に医師としてベストを尽くしています。我々患者側のベストとは、やはり医師任せにしない心構えが先ず必要だと思います。医師が変わる期待をするより、患者が変わる、この事ですね!良く理解出来ました。有難うございました。
2012.09.13 07:52
drshujisato
回答します:
 おっしゃる通り、治療や手術の困難な問題を一般の方々が知ったとして、その知識をどう
役立てられるのか。私も、同じ悩みを感じながら、それでも、尚、これらの情報を一般の方々に
提供しなければならないと考えています。なぜなら、原因不明。患者は強い痛みを訴えるが、医師は程度は軽いから、まだ手術は不要。手術を受けたが良くならないと、悪いところは治した、あとは患者の問題。などなど、患者には納得いかない、何とかならないか、などの不満と疑問が渦巻いています。私は、脊椎外科医としてこのような出口を失った患者の役に立ちたいと私の経験を伝えているのです。私から得た知識をどう役立てるか、それは、私のできる範囲を超えた問題です。患者は自分で診断力と技術力をもった医師を捜すしか、ないでしょう。それがこれからの大きな課題と言えます。新聞や雑誌の広告などでは得られない情報なのですからね。
2012.09.12 22:53
脊柱管狭窄症患者
先生のブログでいろんな事を私も含め多くの方が脊柱疾患の治療の難しさを学んだことと思います。次はこの知識を実際の場、医師との話しの中で活かしていくかです。多くの医師が見逃す
①椎間板ヘルニアの外側のヘルニア②脊柱管狭窄の椎間孔内外の狭窄など、患者が医師にそれらの存在を確認する術はあるのでしょうか?よしんば質問しても医師は多分否定すると思いますが、その時患者はどう対処すればいいのか?ある医師はMRIで駄目なら各種造影検査、電気生理検査、神経ブロックなど検査がつずきます。又は保存治療を勧められます。セカンドオピニオンとして他の医師の意見を聞くか、それも時間の無駄かもしれません。佐藤先生に診て貰うのもいろんな事情で簡単ではありません。無駄なく失敗しない受診の仕方アドバイスお願いします。
2012.09.12 09:08

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