ブログ相談室に寄せられた質問者の答えこそが、私の真意です。
私への質問
先生のブログでいろんな事を私も含め多くの方が脊柱疾患の治療の難しさを学んだことと思います。次はこの知識を実際の場、医師との話しの中で活かしていくかです。多くの医師が見逃す
①椎間板ヘルニアの外側のヘルニア②脊柱管狭窄の椎間孔内外の狭窄など、患者が医師にそれらの存在を確認する術はあるのでしょうか?よしんば質問しても医師は多分否定すると思いますが、その時患者はどう対処すればいいのか?ある医師はMRIで駄目なら各種造影検査、電気生理検査、神経ブロックなど検査が続きます。又は保存治療を勧められます。セカンドオピニオンとして他の医師の意見を聞くか、それも時間の無駄かもしれません。佐藤先生に診て貰うのもいろんな事情で簡単ではありません。無駄なく失敗しない受診の仕方アドバイスお願いします。
この方の質問は私がブログで医療相談室の設置を考えたときに、私が最も悩んだ問題でした。腰椎治療の盲点としてある問題に深く言及することで、患者の混乱、医師への不信を招いたり、増長することに繋がりはしないか。指摘し、気づかせることで簡単に解消する問題であれば、良いのですが、気づいたとしても、患者個人ではどうにもできない問題ならば、ただの混乱を招くだけとの大きな危惧がありました。それでも尚、ブログ相談室をopenした理由を次に述べます。これは、私から質問者への回答に少し手を加えたものです。
私の回答:
おっしゃる通り、腰椎疾患の診断や治療の未だ確立されていない、困難な問題を一般の方々が知ったとして、その知識をどう役立てられるのか。私も同じ悩みを感じながら、それでも尚、これらの情報を一般の方々に提供しなければならないとの結論に至りました。なぜなら、検査したけれども原因不明と言われた。患者は強い痛みを訴え、生活に支障をきたしているにも関わらず、医師からはまだ手術するほどではないと言われた。手術を受けたが良くならないと、悪いところは治した、あとは患者の問題であるかのように言われた。いつまで保存治療を続けたら良くなるのか、良くなっているようには思えない。などなど、患者には納得のいかない、どうしてよいか解らないなどの気持ちから、医師への不満が募っています。私は脊椎外科医として、このような出口を失った患者の役に立てないかと考え、私の経験を伝えることにしたのです。私から得た知識をどう役立てるか、それは私のできる範囲を超えた問題です。患者は自分で診断力と技術力をもった医師を捜すしかないのです。どうやって探すか、それがこれからの大きな課題と言えます。新聞や雑誌などによる広告などでは到底得られない情報なのですから。
私のこの回答に対する質問者のコメントを紹介します。
先生は常に医師としてベストを尽くしています。我々患者側のベストとは、やはり医師任せにしない心構えが先ず必要だと思います。医師が変わる期待をするより、患者が変わる、この事ですね!良く理解出来ました。有難うございました。
私がこの医療相談室を開設した目的をこの質問者は看破されました。国民が変わらなければ政治は変わらない。患者が変わらなければ医療は変わらない。私はそう信じています。
患者が変わるためのお役に立てるなら、私のブログ相談の意味はあるのかなと思っています。ご活用ください。
腰痛・坐骨神経痛で悩むより多くの方に読んでいただきたいと
思っております。応援クリックお願いいたします。
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