腰椎変性疾患(椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄、辷り症など)は治る・治せる病気というのが私の見解です。これはブログでも繰り返し述べてきました。
しかし、現状はまだまだそうなっていないのは腰椎変性疾患に対する診断法が確立されていないことによります。それは患者が腰痛や下肢痛や歩行障害を訴えているにも関わらず、原因不明とされたり、たいしたことはないと過小評価されたり、手術を受けたが良くならないといったことが当たり前のごとく起こっていることからも知ることができます。
先のブログでは、腰椎変性疾患の診断は問診と神経学的検査、MRI、CT、レントゲン撮影でできること、脊髄造影検査やその他の侵襲的検査を私は行っていないことを述べました。
腰椎変性疾患の診断は腰椎と神経の関係を熟知し、どんな症状の時に腰椎のどこに問題があるかを知って診断しない限り当たり外れが多くなります。
私は過去3000例以上の腰椎変性疾患の手術経験を通じて、症状を起こしている神経と腰椎病変との関係を詳細に検討してきました。現在では、症状を詳細に聞くことで、腰椎のどこにどんな病変があるかを予測できるようになりました。MRIはその予測を確認する手段になっています。
私が特に力を注いできた課題は
後期高齢者の腰椎変性疾患を最小侵襲手術で治すこと
腰椎変性側彎症にともなう神経障害の手術法の確立です。
さらに、failed back surgeryの再手術にも取り組んでいます。
椎間板ヘルニアや狭窄症、辷り症などの手術治療はすでに確立されていると言ってよいでしょう。
腰椎症が進み、辷り症や側彎症、椎間板ヘルニアなどが併存し、脊柱管や椎間孔の複数箇所の狭窄病変を伴う複雑な病的状態を呈する患者の手術も増えています。
私は本年、満65歳になりますが、従来、不可能とされてきた腰椎変性疾患の手術治療にこれからも挑戦し続けています。これからも年間350例くらいの脊椎手術をこなす脊椎外科医の挑戦は続きます。腰椎変性疾患の診断法と手術法の確立こそが私に課されたミッションと受けとめているからです。
腰痛・坐骨神経痛で悩むより多くの方に読んでいただきたいと
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