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腰椎椎間板ヘルニア手術の目的はヘルニア摘出自体にあるのではなく、圧迫・拘扼されている神経根の除圧にある!

.26 2013 腰椎椎間板ヘルニア comment(15) trackback(0)
腰椎椎間板ヘルニアの摘出術を受けたが、症状の改善が得られないという問題については今までも、このブログで取り上げてきました。

術後、執刀医が椎間板ヘルニアは摘出しましたと言って、仮に摘出した椎間板組織を
患者・家族に見せたとしても、それは結果を保証するものにはなりません。

確かに多くの場合、ヘルニアの摘出によって臀部や下肢の痛みやしびれは改善します。

しかし、そうならない場合が起こります。
なぜでしょうか?

その答えは、ヘルニアが摘出されても、神経根の圧迫・拘扼が除去されない場合です。

このようなことは変形性腰椎症や脊柱管狭窄症を伴っている椎間板ヘルニアで起こることが多いのです。この場合には、ヘルニアの摘出のみならず、骨を削り、靱帯を摘出して、神経根の圧迫・拘扼を取り除くこと、つまり神経根除圧を行うことが必要になります。

椎間板ヘルニア自体が痛みを出している訳ではなく、ヘルニアによって圧迫・拘扼されている神経根が下肢の痛みやしびれを出しているのです。

腰椎椎間板ヘルニアも脊柱管狭窄症も手術の目的は神経根除圧にあるのです。

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cecilia
佐藤先生
先程ブログ相談室の存在を知りました(^^;;
こちらに質問をしてしまったのにもかかわらず、丁寧な回答ありがとうございました。
これまで、何とか手術をしない方向で検討してきましたが、やはり日常生活に支障をきたすと、家族や職場にも心配や迷惑を掛けてしまい、更に長期に渡ると、皆が疲弊してしまいます。この際、手術も視野にいれ
早い復帰を目指したいと思います。
ただ、出来るだけ身体のリスクを少なく治療できればと思いますが、従 来のラブ法?や内視鏡手術など、それぞれメリットデメリットがあり、素人ではとても考えきれません。また、ヘルニアを取ったことで、将来腰痛がまた起こりやすくなるのでは、との考えもよぎりますが、まずは、神経の痛みがなくなるだけでもきっと楽になるのですよね。
医師の方の椎間板ヘルニアに対する治療法がまちまちで、私もずいぶん悩みました。でも、先生に後押ししていただいたように感じ、少し勇気が出ました。ありがとうございました。
2013.10.30 00:27
drshujisato
椎間板ヘルニアを繰り返しているのですね。
今までの経過と今回の症状発現、MRI所見などから、私の印象では
手術が必要な段階にあると思われます。
ヘルニアが下肢に痛みやしびれを出すのは
神経根や馬尾などの神経組織を圧迫・刺激するためですので
保存治療で改善なければ、手術が必要と思います。
MRIで3カ所にヘルニアがあったとしても、症状の原因になっている
ヘルニアを診断して、手術対象となるヘルニアを絞り込みます。
絞り込みが困難な場合には複数のヘルニアに手術を行うこともあります。
いづれにせよ、手術治療の観点で検討していただく必要があると思います。
お大事に。

佐藤秀次
2013.10.29 00:02
cecilia
佐藤先生
初めて質問させて頂きます。
44歳女性です。主婦で会社員です。
過去、22歳で一度椎間板ヘルニアを発症。その際はブロック注射で、治癒。
最近三年間で四回のぎっくり腰を経験。その後
昨年12月末に左臀部から、下肢にかけて鈍い痛みが走り、痛みは広がりふくらはぎ側と足の側面にも至りました。その後、激痛と歩行困難になりました。整形外科では、投薬、神経根ブロックも試みましたが、寛解せず。鍼治療も同時に行い、7カ月後疼痛性の側湾症がとれ、身体がまっすぐになるにつれて、痛みも軽減し、喜んでいましたが、再び秋ごろから激痛を伴う、左臀部下肢痛に。今回は足の後ろがわのみ。MRIでは、三箇所にヘルニアが認められ、45番目のヘルニアが大きく突出し、左側を、圧迫。
今は毎日なきながら起き上がり会社にいっています。家事もほとんどできません。リリカ、トラムセット、ボルタレンサボを使用し、座薬を使った時のみ動き出せる状態です。
ここまで、保存療法を続けてきましたが、毎日痛みながらの生活は本当にきついのです。手術は可能性としてありますか?
2013.10.28 00:39
drshujisato
みきさんへ

 ヘルニアは時間と共に所見が変化することが多いので、MRI検査から手術までが3ヵ月以上の期間がある場合には手術前にMRIを再検した方が良いと思います。私のところでも、ヘルニアが縮小しているため
手術が中心になった患者さんは希ではありませ。狭窄症では手術がキャンセルすることは余りありませんが。ヘルニアでは少なくないので診療な対応が必要と思います。

佐藤秀次
2013.10.15 00:35
みき
先生、御返事ありがとうございます。今日病院でして、私の職場の都合を主治医の先生に伝えたら年明けに手術をすることで、話を決めました。今日手術承諾書を持っていかなかったから、具体的な日にちを決められませんでした。
承諾書を持って行くの全く頭になくて本当におっちょこちょいです。それで、先生に手術する日までに、排尿障害が出てきたらどうしたらいいのですかとお伺いしたら、その時はすぐにきてといってくださいました。それと、体重をもう少し落とさないとダメだと言われて、二回目の栄養指導をうけることになりました、
私は約160センチ体重63キロで、ちょっと太ってしまいました。先生は最低でも60キロはきらないと駄目といいました。
やせないと、手術の時にうつぶせだから、負担がかかるのですよね。
また不安が増えました。痩せらないと手術してもらえないのでしょうか。でも、頑張って痩せます!
先生あとひとつ教えていただけませんか。手術予定が、来年の1月くらいになると、まだ日にちがありますが、私がとったMRI画像は今年7月なんですけど、間があいてもその画像をみて、手術するのですか。脊髄ぞうえい検査と、神経根ブロック注射は9月の後半にやりました。
約3ヶ月後の手術予定でもレントゲン画像は前のみるのか教えてほしいのです。
主治医の先生の前だと緊張してしまい、聞きたいことが、飛んでしまうんです。
先生、もし大丈夫でしたらこんな質問ばかりすみませんがどうか御返事お願いいたします。先生に色々ご相談きいていただいて、本当に感謝しています。ありがとうございます。
2013.10.11 00:20
drshujisato
みきさんへ

 手術の予定については、医師や病院側の都合と手術を受ける患者さんの都合の両方がありますので、率直に相談することがよいと思います。手術予定の多い医師ほどゆとりをもった日程計画が良いと思います。私のところでも、畑が忙しいとか家庭の都合を考慮して、手術予定を決めることを希望される患者さんがおられますよ。手術予定を遅らせることで、症状の回復に問題のないことを主治医に確認されることをお勧めします。

佐藤秀次

2013.10.10 00:07
みき
先生、御返事ありがとうございます。何度も質問ばかりして、本当に申し訳ありません。毎日、自分の腰のことで色々考えて本を読んだり、携帯で調べたりしているのですが、私の不安は出てくるばかりで先生に御返事もらえて感謝感謝です。こんなに心配や不安ばかりで、手術を決めて日にちが近くなったら大丈夫なのかと、今から不安になっています。もともと心配性なんです。先生、すみませんもうひとつ聞いてください。近日病院にいって先生に手術するかどうか返事するんですけど、手術はすると決めたのですが、私の主治医は11月中頃迄は手術の予約が入ってるから私が手術するとしてもそのあとになるといっていました。それで、私の職場は12月が一年で一番忙しい月で、私が12月に休むとなるととても迷惑をかけてしまうので、私は1月になってから手術をお願いしたいと思うのですが、先生にそのような理由を伝えて日にちなどの相談をしても、いいものですか。母も仕事が大切だからそうしてといいます。私は、今左足は痛いししびれもありますけど、仕事もできますし、まだ排尿障害も起きていないし、ヘルニアは凄く大きいですけど、なんとか耐えられそうなので、12月に手術はしないほうがいいのかと思っています。先生の患者様で私みたいな悩みを持つ方はいるのでしょうか。それとも、早く手術をして神経の圧迫をなくしたほうがいいのですか。職場の復帰については先生のおっしゃる通り、気をつけます。ありがとうございます。なにもわからないので、皆手術すると決めてからどのくらいで、手術するのか、知りたいのです。来年1月を希望といってもいいのですか。先生、何度も質問ばかりすみません。どうか御返事をお願いいたします。こんな質問を先生にするなんて、申し訳ない気持ちですが、御返事いただけなくても、大丈夫ですからまた、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
2013.10.09 01:32
drshujisato
みきさんへ
 
 私へのコメント投稿はブログ相談室で宜しいですよ。その時には過去のコメントの日付をつけて頂けると、わかりやすくなりますので宜しくお願いします。

 ヘルニア手術後の仕事復帰の問題は患者さん個々で判断しなければならない面と術後一般的な注意事項があります。通常は、術後1ヵ月は腰に余り無理をかけないことをお勧めします。余り早くに腰に負荷をかけると痛みが再燃したり、ヘルニアの再発を来す方がおられるからです。こららのことが起こらなければ、何をしても良いということになるのですが、予測は困難ですので、一般的な注意を守ることをお勧めします。特に悪いのは中腰での仕事ですので気をつけて下さい。重い物を持ち上げたり、運んだりも腰に悪いので注意してください。軟性コルセットを術後2~3ヵ月くらいは仕事の最中にはつけられたら良いと思います。患者さん個々の問題としては、ヘルニア再発の起こりやすい方がおられますが、正確な予測は困難です。そのため、仕事が中腰や重い物の運搬に関係する方は術後3ヵ月くらいは要注意です。
以上、参考になれば幸いです。

佐藤秀次
2013.10.08 23:47
みき
先生、御返事ありがとうございます。今度、先生におうかがいしたいときは、ブログ相談室という、題名のところにコメントすればいいのですか。
先生に聞きたいことが、もうひとつあるんですけど、すみませんが御返事していただけたら、お願いします。手術をして退院したら、どのくらいから仕事に復帰はできますか。私は現在飲食店で働いています。職場では、立ったり座ったりできます。手術しても、すぐには職場は行けないですか。皆さんどのくらいから仕事復帰しているのか教えていただけませんか。先生、御返事どうかお願いします。先生お忙しいのに、
何度も質問すみません。
私の主治医はラブ法顕微鏡で行うといっていました。
2013.10.08 14:19
drshujisato
みきさんへ

 手術を行うのは医師であっても、手術を受ける受けないを決定するのは患者自身です。手術を受けると決めたら手術実績のある医師を選ぶことです。つまり、患者がやらなければならないことは手術を受ける決意を固めることと、信頼できる医師を選ぶことです。後悔のない悔いの残らない決定を下すことです。お困りの時にはブログ相談室でお待ちしています。

佐藤秀次
2013.10.07 23:58
みき
先生、御返事ありがとうございました。手術が、こわいという気持ちはまだあります、全身麻酔もどうやるのかわからないので、不安ですが、手術したほうがこれから先のことを考えていいのかと思いますので、やっぱり、手術しようと思います。
先生に御返事もらえて勇気が出ました。また、なにかの時には先生にご相談するかもしれませんが、その時はどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
2013.10.07 00:14
drshujisato
みきさんへ

 長期化したヘルニアで大きくでているとなると、自然治癒は期待出来ないかも知れませんね。主治医が判断されているように、排尿障害が発生してもおかしくない程度のヘルニアであるなら、手術を前向きに検討されたら良いと思います。貴方の場合、かなり慢性化しているので、しびれがどこまで良くなるか、手術を行った後の回復程度を見ながら判断することになると思います。長い経過でも、しびれが良く改善する方もおりますので、諦めないことです。

佐藤秀次
2013.10.06 22:31
みき
先生はじめまして、質問お願いします。私は35さい女です。
腰椎間板ヘルニアになってから、坐骨神経痛がひどくて坐骨神経痛になって、4年くらいたち、左足が痛くていま、都内の大学病院の脊椎脊髄センターにみてもらい、つい最近は脊髄造影検査入院して、神経根ブロック注射もやりました。
MRIなどの画像やこの検査で、最近インフォームドコンセントをやり、先生は手術したほうがいいといいました。私のヘルニアが大きいみたいで、このままだと、排尿障害が、出てこないか、心配だと、いいます。私の先生は脊椎脊髄外科と脳神経外科医なので、顕微鏡を使うといってました。私が、先生に聞きたいのは、長年左足の痛さやしびれに耐えてきたんですけど、物凄く痛いときと、まあまあ痛いときと、いろんな時が、あって歩いてると間欠はこうという、症状も出てくるんでずっと歩けないときも、沢山ありましたが、最近は神経根ブロック注射を打ったせいか、少し症状がよくなった気がするんですけど、それでも根本的にはヘルニアは出てるし、神経を押してるので、手術したほうがいいのですか。やっぱり、歩けなくなったり排尿障害が、出る前に手術したほうがいいのですか。
あと、手術しても、しびれは治らないと言われました。私の神経は何年も潰れてるから、ってことですよね。手術したことないし、お母さんも心配してるし、あと手術するならもう少しやせないと負担かかると言われました。手術するにしても、先生も予約が沢山入ってるのて、12月くらいみたいです。私が、おうかがいしたいのは、痛みが、MAXでは、ないんですけど、手術したほうがいい時ってあるのですか。痛みになれていて、多少の痛みやしびれなら我慢できます。長々と書いてしまいすみません。病院にいく日がもうすぐなので、どうしても先生の意見をきいてみたくて、コメントしました。よろしくお願いいたします。
2013.10.06 17:45
drshujisato
佐藤さんへ

いくらインプラントして使われている金属(チタン)と言っても、身体には異物ですので、固定が完成すればスクリューは抜去が原則なのだと思います。しかし、なんら問題を起こしていない状態で再度、入院して手術を行うというのは患者側からみるとNO TAHNK YOU ということも多いです。私は、基本的には抜去していません。しかし、スクリューに緩みが生じて、それによる腰痛と思われる患者には抜去を勧めることがあります。勧めることがあるというのは、スクリューの抜去で腰痛が良くなる保証はないからです。実際に抜去に至ることは極めて少ないのが現状です。スクリューに関しては、患者の自覚的な問題として関係するのは腰痛だと思います。

佐藤秀次
2013.09.29 20:36
佐藤
一つ前の記事の固定術について質問させてください。

医師によって固定に使用した金属??を腰椎が安定後に
取り除いたほうが良いと言う医師とそのまま残しておいて良いと言う医師にわかれているようですが先生はどちら側の意見ですか?

「残す場合」と「取り除く場合」と何が違うのか?

よろしくお願いします。

過去記事にされていたら申し訳ございません。
2013.09.27 16:54

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