本院の広報誌「ふれあい」秋季号VOL.52の患者さんコーナーに掲載された患者さんの声を紹介します。患者さんは私と同じ脳神経外科医です。熟慮した末に私のMD手術を選択していただき、大変光栄に思うとともに医師が患者になった時にどのように治療法を選択するのか、一つの参考として紹介させていただきます。
拝復 金沢脳神経外科病院の皆様に改めてお礼申し上げます。
そして、主治医であり術者であらせられる佐藤秀次院長先生には、御礼とともに、今まったくdeficitなく日常生活・スポーツ・仕事において、発病前に変わらないパフォーマンスを発揮できていると、すなわち術後4年のoutcomeはexcellentであることを、ご報告申し上げておきたいと思います。
わたくしも4年前の夏、この「患者さんコーナー」に書かれている皆様と同様に、腰痛と間欠性跛行(ある期間歩いていると徐々に歩行が苦しく痛くなって歩けなくなる。休むと再び可能となるという腰椎脊柱管狭窄症の症状)に苦しみ、この金沢脳神経外科病院を訪れたのでした。そして佐藤院長先生による手術を受け、今こうして元気に以前にもまして活躍?していられるという現実をみるとき、あの『金沢への手術の旅』は夢ではなかったのだと思うこのごろです。と言いますのは、わたくしは当時(そして幸運にも現在も)脳神経外科の医師(つまりはばかりながら佐藤院長先生と同じです)で神奈川県の病院に勤務している身でありました。よって症状・画像を自ら解析し、診断は腰部脊柱管狭窄症と自身及び同僚によってつけたのでした。
あとは治療です。手術か否か?手術ならどの術式?で誰にやってもらうか?
もっともdecisiveかつ微妙な問題です。しかしこの微妙かつ決定的な問題は、特段の時間を要することなくいわば瞬間的に決まりました。すなわちその少し前に、偶然に新たに買った脊椎の手術書『脳神経外科医のための脊椎手術(必須手技と合併症回避のコツ)』(メジカルビュー社)その教科書の佐藤秀次院長の記述された『腰椎椎間板ヘルニア摘出術』(p149~p157)の数葉が、これだ、この先生にこの術式でと僕を一気に取り込んだのでした。あまたの碩学がさまざまに記載されている手術式の森の中からこの1本の樹木を選んだのは、それは今思えば天啓であり、雷撃でありました。
いかに唐突であったか。金沢脳神経外科とわたくしが言うと、みんな金沢八景(横浜近くの観光スポット)にそういう病院ありましたかという反応をすることからお分かりと思います。
あとは一潟千里『金沢への手術の旅』。写真と教科書から想像したとおりの佐藤院長の口跡と外科医らしいその表情、そして麻酔科の先生がまず僕に大安心を与えてくれました(わたくしは、はじめて麻酔をかけられる側に回った)
そして術後佐藤院長先生には『患者でありつつ研修医である』という特別の接遇をいただきました。楽しかったです。
入院生活はあっという間に過ぎ、このごろでは、ほんとうにあれは夢ではなかったのかとふと思うことがあります。(もちろん麻酔はきれいに醒めています)。
今日、こうして元気に働きながら、もう腰のことを気にすることがないので忘れてしまっていることもある(なんという幸せ)、あらためてあの教科書との、すなわち佐藤秀次院長先生との、そして金沢脳神経外科病院の皆様との出会いに、深謝申し上げるとともに貴院のさらなる発展を祈念する次第でございます。(横浜市)
腰痛・坐骨神経痛で悩むより多くの方に読んでいただきたいと
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