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腰椎変性疾患の手術成功の鍵は的確な神経除圧にある

.21 2014 腰椎変性疾患の手術治療 comment(3) trackback(0)
腰椎変性疾患の手術において、手術結果を左右するのは的確な神経除圧にあります。
神経除圧とは、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などで起こっている馬尾や神経根の圧迫・拘扼を取り除くことです。
腰椎変性疾患でよく見られる臀部から太もも、すね、足の痛みやしびれは馬尾や神経根が圧迫・拘扼されることによって発生している症状です。
腰椎変性疾患が進むと、馬尾や神経根の圧迫・拘扼が増強するため、消炎鎮痛剤やブロックなどが効果を示さなくなります。
そもそも、鎮痛剤などによる保存治療は症状の軽減を目的にしたものであり、症状の原因に対する根本的な治療にはなりません。
そのため、神経の圧迫・拘扼が進むと、手術による神経除圧以外には、症状の改善を図ることは不可能になります。
このことは、今までも繰り返し、ブログで説明してきました。

手術による神経除圧が的確であれば、下肢の痛みやしびれは術後に順調な改善を示します。
もし、神経除圧が不完全であるなら、術後も下肢の症状は改善に向かうことはありません。

神経除圧を最も少ない体への侵襲で行う手術が最小侵襲手術です。手術顕微鏡を用いた最小侵襲手術は、熟練すると同じ部位で何度でも繰り返し、神経除圧を行うことができます。

先日、4回目のヘルニア再発手術の患者の記事を書きましたが、この患者は今回もMD法で再発ヘルニアの摘出を行って、神経を除圧しました。術後、症状の良好な改善を得て退院されました。

このように、腰椎変性疾患の手術では、殆どの場合、的確な神経除圧が症状の改善に直結します。腰椎固定術を行う場合にも、神経除圧が神経症状を改善し、さらに新たな根症状の発生を防止します。

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drshujisato
「脊髄疾患=脊柱疾患」とは.ならないのかな?

脊髄疾患と脊椎疾患は別物です。脊椎疾患が脊髄や馬尾、神経根などの神経組織を障害することはありますが、通常、その逆は余りありません。脊髄や神経の悪性腫瘍が骨を壊すことはありますがね。
ヘルペスは皮膚や粘膜の病気以外に、脳炎とか、脊髄炎とか神経炎の原因になることがありますが、骨の病気を引き起こすことはありません。発症しない限り、予防治療の対象とはなりません。寝不足や過労など、体の免疫抵抗力を落とさないように生活を管理することが予防に大事です。
2014.05.25 21:20
けいこ
こんばんは!台所作業は.腰に凄く負担掛かるので…コルセットは必須ですね。今までは.台所作業してると腰への負担か.腰椎に悩まされてました。コルセット購入して正解だったと.実感しています。あの「口唇ヘルペス」についてですが…皮膚科や内科でのバルトレックス処方が.当たり前となってますが.ヘルペスウイルスは「普段は.脊柱の中を通る神経節に潜む」再活性化すると聞いてますが.脊柱疾患治療とはならないのは何故?8年間皮膚科に通い.地元の整形外科にて1回処方してもらいました。整形外科は骨の疾患だから?髄膜炎も幼少時経験してますが.脊髄に注射器で濁った髄液を取る治療受けました(当時は小児科)。今思うと「脊髄疾患=脊柱疾患」とは.ならないのかな?と。
2014.05.23 22:24
けいこ
めちゃくちゃ分かりやすい解説ですね!腰椎椎間板ヘルニアと言われた私には.先生のブログは勉強になっています。腰椎椎間板ヘルニアで悩んでる患者さん.多いみたいですね。私も39才で…ため息ついちゃいます(^^;。実は1年前に激痛腰椎体験してるんです!今通院してる主治医さんに.それ言うの忘れてたんです(汗)。2週間後受診しますが伝えたないと駄目ですよね? 早く完治したいな…それだけです…。
2014.05.22 19:56

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