腰椎椎間板ヘルニアの症状は、次の三つの要素から成り立ちます。
一つ目は、ヘルニアを起こした局所の炎症です。
二つ目は、ヘルニアが神経根を圧迫・刺激するための症状です。
三つ目は、ヘルニアが神経根を障害するための症状です。
一つ目の局所の炎症とは、靱帯の炎症によって起こる腰痛です。
二つ目の神経根の圧迫・刺激による症状は、坐骨神経痛のようなお尻から太ももの痛みです。
三つ目の神経根の障害による症状は、障害を受けた神経根領域に発生する痛みやしびれ、筋力低下です。すなわち、ふとももやすね、足の症状です。
実際には、これら三つが色々な程度に重なりあうことが多いです。ヘルニアを起こした急性期では、痛みが強く、慢性期ではしびれが強い傾向になります。慢性期から急性期に変化し、これを繰り返しながら、慢性化を示すケースもあります。ふとももやすね、足に症状が移行し、強くなるほど、ヘルニアの神経根への影響は強くなっていると受け止めて下さい。
一つ目と二つ目の要素からなるヘルニア症状は、自然治癒する可能性が高いです。勿論、ヘルニア次第ですが。
三つ目の要素からなるヘルニア症状は、神経根の障害自体を起こす強い圧迫が神経根に加わっていることを示す症状ですので、手術が必用になる可能性があります。しかし、これも発症後3ヵ月以内なら、ヘルニアが吸収縮小することで自然治癒することが多くみれます。しかし、この期間を過ぎても改善の進まない方では、手術が必用ではないか、検討が必要です。神経根障害を進めてしまっては、手術をしても後遺症状が残るからです。
私の経験から、腰椎椎間板ヘルニアの症状を上記したように理解し、適切に対応することが、生活の質を良く保つために必用と断言します。
腰痛・坐骨神経痛で悩むより多くの方に読んでいただきたいと
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