私の所へは、80歳を超える脊柱管狭窄症の患者が多数受診される。50~60歳代に症状が始まり、手術はまだ早いと言われ、だましだまし付き合って来たが、立ち続けることや歩くことがままならなくなり、主治医に相談するも、もう歳だから手術は無理と宣告される。家族に迷惑をかけたくないと悩み、口コミ情報を頼りに私のもとを受診される。MRIを見ると、脊柱管狭窄どころか、閉塞状態である。神経の入っている脊柱管の中が完全に詰まっており、神経の高度の圧迫がある。立っていることなど出来るはずがない。歩くことなど無理なはずである。頭もしっかりしており、身体も健康なのに、歩けない。長生きしたことが恨めしくさえ思えてくる患者の心理がある。私は、こんな高齢者を多数、診てきた。10数年にもわたる、不自由な生活を送り、長生きしたあげくの困窮状態。多くのdoctorや治療者は歳なんだから付き合って行きなさいと忠告する。しかし、もっと不自由になることかも知れないという不安が背を押して、私のもとを訪れる。私は、全身麻酔のかかる身体であれば、年齢を問わず、手術を請け負う。どんな狭窄症でも、MD法で治すことができると私は信じている。確かに、高齢者の腰椎は表現に苦慮するほど変性・変形が進んでいる。しかし、自分がやらねば、誰がやるのかの気持ちに押されて手術に臨む。80歳越えの脊柱管狭窄症の手術にやりがいと生き甲斐を感じる戦いが続く。再び、元気に歩く姿が見たいのである。

↑ 腰痛・坐骨神経痛で悩むより多くの方に読んで
いただきたいと思っております。
1クリックお願いいたします。
- 関連記事
-
trackbackURL:https://spine.drshujisato.com/tb.php/54-6902d847