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最小侵襲手術による腰椎固定術は次世代型手術

.01 2011 腰椎最小侵襲固定術 comment(0) trackback(0)
私は、10年以上も前に、腰椎固定術は腰の真ん中を大きく切って、筋肉を開き、骨を削って神経の圧迫を取り、ペディクルスクリュウーを用いた後外側固定術を行っていた。手術は成功し、患者の歩行障害や下肢の痛みは取れても、腰の痛みや重だるさ、ドシーンと鉛が腰に入っているような不快な感じなどが残る患者が少なからずいた。レントゲン撮影で見る手術の出来の良さに満足する医者とは裏腹に、そんな患者は暗い顔で通院して来るが、患者と有効な治療法を持たない医者は堂々巡りを繰り返すしかなかった。私は、このような大侵襲手術が患者に残す苦痛をなくしたいと切望するようになった。手術の成功を患者も医師も両方が喜ぶことの出来る固定手術、それが最小侵襲固定術である。その頃、外国では既に着手され始めていたが、日本国内では未開拓の領域であった。独自に改良に改良を重ね、現在は3~5cmの切開を左右に加えるのみで、神経除圧と椎体間固定、ペディクルスクリュー固定が行えるようになった。手術時間は1椎間(腰椎2個の骨を固定する)では2~3時間、出血量は平均100ml位。通常は輸血が必要な手術であるが、輸血は不要になった。患者は翌日から歩行を開始できる。通常の固定手術では、痛みが強く、術後は麻薬が用いられることが多いが、最小侵襲手術による固定術では、約6割の患者が術後の鎮痛剤は不要である。退院時には約8割の患者が鎮痛剤不要となっている。術後、定期的な検査に外来を訪れる患者との出会いは私にとって楽しみになっている。手術自体が患者に残す不快な症状は殆どないと言って良いからである。最小侵襲固定術は変性すべり症、分離症、分離すべり症、腰椎不安定症、側彎症などに幅広く行っている。最近では80歳代の患者もちらほら混じる。国内では、最小侵襲固定術はごく少数の医師によってしか、まだ行われていない、次世代型の固定手術なのである。


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