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70歳代半ばの尿失禁を伴う高度の腰部脊柱管狭窄症の女性患者に対する手術治療

.25 2012 腰部脊柱管狭窄症 comment(0) trackback(0)
腰部脊柱管狭窄症で尿失禁や排尿困難を伴う場合は、相当に進んだ高度な狭窄症であることを示します。狭窄症は脊柱管の外側部から始まります。そのため、外側を走る神経が最初に圧迫を受け症状をだします。それが臀部や下肢の痛み・しびれや間欠性跛行となります。次第に狭窄症がより中心部へと進むと、中心部を走る膀胱や肛門の機能を司る神経が圧迫され始めます。こうして、尿漏れや尿閉、大便の漏れなどの症状が発現するのです。これらの症状は狭窄症が進行した末期の症状と理解されなければなりません。膀胱や肛門に行く自律神経は弱い神経で障害が進むと回復が悪いのが特徴です。従って、早期に手術が必要です。
70代半ばの女性患者は整形外科クリニックで治療されていましたが、尿失禁が始まったことから、私に紹介されました。排尿障害が始まっていたことから、できるだけ早く手術を行うことにいたしました。この患者の腰椎MRIでは、脊柱管内は狭窄というよりは閉塞状態で脊柱管内の全神経が高度に圧迫されていました。さらに、椎間孔の狭窄もありました。そのため、MD手術により17mmの切開で脊柱管内と椎間孔での神経の圧迫をすべて取り除きました。術後は、下肢の症状は改善し始めていますが、排尿障害の改善には時間を要するでしょう。腰の病気では、狭窄症であれ、ヘルニアであれ排尿障害や排便障害の発現は緊急事態と捉えて、早急に手術が必要と覚えておいてください。



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